MASANOBUさん & Shanniaさん
「ウエディングドレスで馬車に載りたい!」花嫁の希望が叶った結婚式
♡Dreamy Wedding♡
(53)名

海外留学から帰国し熊本にお住まいだった新郎MASANOBUさん。
ご来店いただいたのは初夏。その時はお姉様ご夫妻と3人でお越しいただき、そこには新婦様の姿はありませんでした。
お話を伺うと、新婦SHANNIAさんは海外在住とのこと。

MASANOBUさんとある程度の打ち合わせを進めながら、私が新婦さんにお会いできたのは、結婚式の約1ヶ月前でした。

日本と海外…。新郎新婦様も、そしてご家族も「自分たちのイメージしている結婚式がちゃんと実現できるのだろうか」と、不安だったのでは…と思います。

ブライダルの専門学校に通い、私もさまざまな宗教の結婚式スタイルについて学んではいましたが、日本と海外では、習慣も違えば結婚式のスタイルも違います。
知識はもちろんですが、それ以上に新郎新婦おふたりの想いや、そこに集まるたくさんの方々の想いに気づき、近づき、同じ方向を向いて形にしていけなくてはプランナーとは言えまえせん。
言葉がちゃんと通じないもどかしさで「私は、新婦さんの想いにどこまで気づき、応えられるだろうか」と不安を抱きながらも「ボーベルを選んでいただいたおふたりに全力で応えたい!」という想いが強くなっていきました。

そうして、結婚式の準備がスタート。
本来なら会場が決まったあと、最初にするのは花嫁の衣裳選びです。
会場のコーディネートと平行して考えたい衣裳ですが、花嫁は海外…。
花嫁に「1カ月前にしか日本に来られなくて、好きな衣裳が選べなかった」そんな悲しい想いはしてほしくありませんでした。
「一度、新婦様とコンタクトをとりたい」そう思った私は「おふたりの結婚式を一緒に成功させたい」という想いの手紙とともに、ドレスの写真を数十枚送りました。

すると、新婦SHANNIAさんからすぐにご返事が届き、「こんなドレスが好き!」とか「こんなことをやりたい!」とか、それはまるで「おとぎ話のお姫様になりたい!」というイメージで、そのメールを読んでいる私もワクワクするような内容でした。

それから順調に準備が進む中、MASANOBUさんから、「山本さん、あの…ダメだと思うんですけど…無理だったらいいんですけど…。いや、無理ですよね…。決めている会場がホテルだからですね…」と少し言いにくそうに、新郎としてのご希望が出てきました。

その内容とは!
「彼女が、馬車に乗りたいと言ってまして…。馬はハウステンボスにいる白い毛並みのユキちゃんという馬がよくて…」そう続けるMASANOBUさんの言葉に、私は『…えっ、馬車? ホテルで?! ハウステンボスのユキちゃん?!!』と、正直、驚いてしまいました。
でも、驚いたのは一瞬で、私の頭の中には「馬車に載った王子様がいて、そこにお姫様がいて…」と、おとぎ話の世界が広がり、ホテルの周りを馬車が走っている姿が浮かんでいました。

はじめてMASANOBUさんにボーベルへご来店いただいた日、いろいろとお話しをする中で「日本に嫁いできてくれる彼女のために、できるだけNOと言わずに、彼女がイメージする結婚式をしてあげたいんです」そんなMASANOBUさんの強い想いを感じていました。

そして、私も同じ想いでした。

「きっとホテルからはNGと言われるだろうな」という不安と、そのホテルに馬車が入るワクワク感を抱きながらホテルにお願いの電話をすることに。

まず、お二人のご希望をお伝えすると、予想通りの返事で「無理です。できません。御両家はもちろんですが、他のお客様にも何かあったらどうされるのですか?」という返事。…当然です。
お客様の安全を考え、安心してホテルをご利用いただき、また来たいと言っていただくサービスをするのがホテルです。そう簡単にイレギュラーなことに「OK」と答えてくれるわけがありません。

そこで、ハウステンボスの馬車担当の方に教えていただきながら、馬車をホテルに呼んだ場合の危険性や気を付けるべきことなどを資料にまとめ、再度ホテルにお願いしました。しかし、婚礼日は連休中で、ホテルの隣にあるドームではジャニーズのコンサートが入っており、近隣のホテルどころか福岡市内のホテルが満室。周辺の道路も渋滞が予測されました。ホテル側としては資料を見て馬車の危険性が薄れたたとしても、不安は尽きなかったことと思います。
しかし、おふたり担当のプランナーとして新郎様の熱い想いを代弁させていただき、なんとかホテルからOKの返事をいただくことができました。

嬉しくて、すぐに新郎様へご報告。

私「すごく楽しみにしているSHANNIAさんだと思いますけど、馬車がご用意できるようになったことは、当日までサプライズにしませんか?」

新郎「そうですね。じゃあ、ゲストにだけ伝えておいて、彼女にはサプライズにしましょう!」と、意見が一致。

そうして迎えた結婚式当日は秋晴れの青い空が広がっていました。35階にあるスカイチャペルでの挙式は、まるで雲の上を歩いているよう。
ブライズメイドを引き受けてくれた新婦の友人たちには、事前にドレスを送っておいて…
バージンロードにはたくさんの花びらをしきつめて…新婦のイメージに近づいた結婚式となりました。

そして、挙式が終わったあと新婦を「今日は天気がいいので外に移動して、みんなで写真を撮りましょうね!」と誘導。

そして、新郎には「ごめんね。ちょっと僕トイレに行ってすぐ駆けつけるから」
そう伝えてもらって、私と一緒に1階玄関で待っている、馬車“ユキちゃん”の元へ急ぎます!

そのあと、新婦とゲストが玄関前に集まったところへ“パッカパッカ、パッカパッカ”と足音が近づいてきます。

花束を手に、馬車に乗って登場した新郎の姿を見た新婦の目には感激の涙が…。時間の許す限り、ホテル周辺を馬車で回り、大成功のサプライズとなりました。

その後、披露宴へと移ります。

新婦にとってもはじめての着物姿にご家族やゲストからも大きな拍手がおこりました。
この日、会場内は日本語、中国語、英語などが飛び交います。
ゲストにも内容が伝わる結婚式にするために、三か国語が話せる司会者を手配し、最後の新婦からの手紙の内容もちゃんと伝えることができました。

結婚式が終わり、新郎新婦に挨拶に行くと、言葉がうまく通じなかった私にハグしながら一緒に号泣。国を超えて、「伝えたい想い」を伝えられた結婚式でした。

その後、おふたりはニューヨークにお住まいとのこと。お子様と一緒に写った年賀状が届きました。

プランナー:山本由貴  偶然にも馬のユキちゃんと私、同じ名前でした(笑)